お土産は「ガラスの靴」

パパさんが約10日間のアメリカ出張から帰ってきました。

「パパ！」久しぶりにパパさんの顔を見た娘は、嬉しそうにパパさんに呼びかけました。
そして、「ねぇ、おみやげ！おみやげっ！」と言って、スーツケースに向かって一目散
パパさんに「こらっ！まだ汚れているから、ダメ！」と制止されました。。

パパさんが不在の間、娘は幾度となく「ねぇ、パパはいつかえってくるの？」「きょうかえってくる？」「いま、アメリカってなんじかなぁ。パパ、なにしてるかなぁ」etc..と言っていました。
なので、きっとパパさんが帰ってきたら、「パパぁ～！」と駆けていって、抱きついて泣いたりするんじゃないかと、勝手に予想していました。
が、フタを開けてみたら、かなり打算的な言動＆行動。。苦笑するしかありませんでした。

それでもパパさんは、久々の娘との対面が嬉しかったようです。
「もう、しょうがないなぁ」と言いながらスーツケースを開けて、お土産を出してくれました。

お土産、出るわ、出るわ。
チョコレート、チョコレート、パズル、ディズニープリンセスの塗り絵、シンデレラの絵柄が入ったチュニック、そして・・・「ガラスの靴」！！

ガラス製ではなく、ビニール製ですが、透明で所々キラキラしていて、縁には水色のリボンが飾られています。ちょっとヒールも高めになっていて、いかにも「プリンセスの靴」といったデザインです。

靴を手にした娘は「うわぁぁぁぁぁ・・・すごい、シンデレラのくつだぁ」と声を挙げ、一瞬にしてこの靴のとりこになりました。

「ねぇ、ねぇ、はいてみていい？」
早速靴を履いた娘。サイズもちょうどぴったりくらいだったようで、 「みて！わたしにピッタリだよ！シンデレラみたい？」と言って大喜びしていました。

さらにこの靴のすごいところは、ヒールの部分に体重がかかると、チカッと光るのです。これまたすごい演出。。娘はもちろん大興奮でした。

憧れの「ガラスの靴」を手に入れた娘。
「ねぇママ、シンデレラごっこしよう！」とママさんを誘いました。

配役はもちろん娘が「わたしがシンデレラやるから、ママはおしろのひと、ね」と決め、仕切りも全て娘担当です。
自分はイスに座り、「はい、おしろのひと、くつをもってきて～！」とママさんに靴の片方を渡しました。
せっかくなので、ママさんも役になりきってみることにしました。「この靴に足がぴったり合う娘さんはいませんか？」と言いながら、娘に靴を履かせ「おお！足にぴったりだ！」と驚いてみせました。
娘はそっともう片方の靴を取り出し、履いて、ニッコリと笑います。
「おお、あなたがあのときのお姫様！」
ママさんが言うと、娘は、それはそれは満足そうにニィ～っと笑いました。
そして、「はい、もういっかいやろう！」

この後、何度も何度も、娘が飽きるまで「シンデレラごっこ」にお付き合いさせられました。。

パパさんは、自分の帰宅以上にお土産の靴を喜ぶ娘の姿を温かい目で見ていました。父は寛大だなぁ～と思いました。